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【本の紹介】「お探し物は図書室まで」青山美智子

「お探し物は図書室まで」青山美智子

 この本は、朝日新聞(2023/5/20付)で売れている本として紹介されていて読んでみようと思いました。今の世界で生きていく中での「心の持ち方」を教えてくれる本です。

 

 主人公の20代の女性は服売り場で働いています。ですが、「イメージと違う、すごいと思われたい」などの思いから、理想と現実のちがいに苦しみ自分を受け入れることができません。同じフロアに勤める男性と話したり、上司の仕事ぶりを見たり、「ぐりとぐら」の本を読んだりしながら、さまざまなことに気づきます。そして、少しずつ心が整理され、少し自分を受け入れられるようになっていきます。

 

 この物語では、主人公と自分を重ね合わせながら読むことで、たくさんのことに気づかせてくれます。私の場合は「何が起こるかわからない世の中で、今の自分にできることを今やっている」という言葉が心に残りました。周りと比べて焦っていて、周りからおいていかれると不安になっていた自分に気づくことができました。また焦りや不安におそわれた時には、この言葉を思い出そうと思いました。

 

 今の先行き不安な世の中に生きている人なら、どこかしら共感できるところがあると思います。ぜひ読んでみてください。